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土砂崩れ

熱海市伊豆山土石流災害(2021年)

Atami Izusan Debris Flow Disaster 2021

記事更新日: 2026-04-09

📅 2021年7月3日(土)📍 静岡県熱海市伊豆山👥 死者 28人

💰 経済的損失: 被害総額数百億円規模(調査中)

概要

2021年7月3日、静岡県熱海市伊豆山地区で梅雨前線による集中豪雨を引き金に大規模な土石流が発生。土石流は約2kmにわたって流下し、住宅街を直撃した。源頭部付近に違法に積まれた盛り土約5万4千㎥が崩壊を拡大させたことが判明し、産業廃棄物の不法投棄問題として社会的に大きな注目を集めた。死者28人・行方不明0人(2023年2月最終確定)となった。

被害の状況

死者・行方不明

28人

死者 28人

建物被害

136棟(全壊・半壊・浸水含む)

土石流は逢初川沿いに伊豆山地区の住宅密集地を直撃し、建物136棟が被害を受けた。住民の安否確認が長期化し、発生から1か月以上が経過しても行方不明者の捜索が続いた。最大時約580人が避難所生活を余儀なくされた。インフラ被害として道路・橋梁の損傷、河川氾濫による土砂堆積が広範囲に及んだ。盛り土に含まれていた産業廃棄物(汚泥・廃プラスチック等)の処理も長期的な課題となった。

被害数値は掲載資料の集計時点・対象範囲による記録です。推計を含み、後の公表で変わる場合があります。

ライフライン被害

上水道の断水が発生し、一部地域では復旧に数週間を要した。道路の寸断により孤立世帯が発生。電力・通信の一部施設も被害を受けた。

原因・背景

熱海市伊豆山地区は急峻な谷地形が海岸まで続く地形で、過去にも土砂災害の履歴がある。災害発生の源頭部には、2009年ごろから大量の残土・廃棄物が不法に持ち込まれ、法令基準(3m以下)の約17倍に当たる高さ約50mの盛り土が形成されていた。この盛り土が大雨で飽和・崩壊し、土石流の規模を著しく拡大させた。盛り土造成に関わった業者の刑事責任追及とともに、全国の不適切盛り土の総点検が行われ、220カ所以上の問題箇所が明らかになった。

当時の社会状況

令和3年はコロナ禍の最中であり、緊急事態宣言期間中の災害対応となった。全国で違法盛り土・不適切残土処理の問題が顕在化しており、2022年に「盛土規制法(宅地造成及び特定盛土等規制法)」が制定されるきっかけとなった。高齢者が多く居住する温泉観光地ならではの逃げ遅れリスクも問題になった。

📖この災害が残した教訓

  • 1

    盛り土・残土処分の規制強化と監視体制の整備が急務(盛土規制法制定の契機)

  • 2

    土砂災害警戒区域外でも盛り土崩壊リスクがあることを認識する必要性

  • 3

    平常時から地域の地形変化(不審な土工事等)を住民・行政が把握する仕組みが重要

  • 4

    高齢者・要配慮者の早期避難を促すための個別避難計画策定の必要性

  • 5

    コロナ禍での避難所運営(感染症対策と避難誘導の両立)の課題が露呈した

  • 6

    土石流の到達速度が速く、警戒発令から逃げる時間が限られることを認識する

✅今日からできる備え

  • 自宅が土砂災害警戒区域・特別警戒区域に指定されているか確認する

  • 大雨・土砂災害警戒情報が発令された際は、夜間・早朝でも即座に避難する

  • 近くに大規模な盛り土工事がある場合、行政への相談・情報提供を行う

  • 非常持ち出し袋を玄関付近に置き、30秒以内に持ち出せる準備をする

  • 家族の避難集合場所・連絡方法をあらかじめ決めておく

  • 土砂災害の前兆(濁った水・異様な音・地面のひび割れ等)を知っておく

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出典・参考資料