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火山

雲仙普賢岳噴火・火砕流災害(1991年)

Mt. Unzen-Fugen Pyroclastic Flow Disaster 1991

記事更新日: 2026-04-09

📅 1991年6月3日(月)📍 長崎県島原市・深江町(雲仙普賢岳)👥 死者 43人

💰 経済的損失: 約2,300億円(1991〜1995年累計)

概要

1991年6月3日、長崎県島原半島の雲仙普賢岳(標高1,483m)で噴火開始以来最大規模の火砕流が発生。山頂から流下した火砕流が山腹に展開していた報道関係者・消防団員・警察官・タクシー運転手らを直撃し、43人が死亡した。火砕流は時速100kmを超える速度で流下し、一瞬のうちに犠牲者を飲み込んだ。この災害は火砕流の恐怖を世界に知らしめ、火山監視・避難対策の重要性を示した。

被害の状況

死者・行方不明

43人

死者 43人

建物被害

全壊・半壊・焼失含む約2,500棟以上(1991〜1995年累計)

1991年6月3日の火砕流では43人が死亡したほか、民家焼失・農作物への火山灰被害が広範囲に及んだ。噴火活動が続いた1991〜1995年にかけて、溶岩ドームの崩壊に伴う火砕流・土石流が繰り返し発生し、累計被害は建物約2,500棟以上の全半壊・焼失、農業・林業被害が数百億円規模に達した。島原市の一部地域は長期にわたり避難指示・立入禁止区域に指定された。

被害数値は掲載資料の集計時点・対象範囲による記録です。推計を含み、後の公表で変わる場合があります。

ライフライン被害

長期にわたる噴火活動により、土石流・降灰対策のための砂防堰堤工事が行われた。水道・電気等のインフラは避難指示区域内で長期停止。国道や農業用水路が土石流で繰り返し埋没・寸断した。

原因・背景

雲仙普賢岳は1792年の大噴火(「島原大変肥後迷惑」)以来約198年ぶりとなる噴火活動を1990年11月に開始した。1991年5月ごろから溶岩ドームの成長が始まり、ドーム崩壊による火砕流が頻発するようになった。6月3日は特に大規模な崩落が発生し、ドーム前面から流下した火砕流が到達範囲外とされていた地点まで到達した。取材陣・消防団員・研究者らが「定点」と呼ばれる撮影・観測地点に集まっていたところを直撃された。

当時の社会状況

活火山の噴火として前例のない長期かつ大規模な噴火活動であり、国内外のマスメディアが連日取材を続けていた。噴火活動は1995年まで5年間以上に及び、島原市・深江町では最大11,000人以上が長期避難を余儀なくされた。住民の多くが故郷を離れ、農業・観光業など地域経済への打撃は甚大だった。犠牲者43人の中には、火山学者のクラフト夫妻(フランス)など著名な研究者・取材陣が含まれていた。

📖この災害が残した教訓

  • 1

    火砕流は時速100km超の高速・高温ガスと岩片の混合流で、到達すれば生存不可能であることを認識する

  • 2

    報道・研究目的であっても危険区域への立入禁止を徹底し、危険を過小評価しない姿勢が重要

  • 3

    溶岩ドームの成長・崩壊サイクルを継続監視し、火砕流発生の可能性を常に評価する

  • 4

    長期避難生活が住民の生活・産業に甚大な影響を与えることへの支援体制の整備が必要

  • 5

    火砕流の「到達想定範囲外」が実際には到達した事例として、ハザードマップの余裕設計の必要性を示した

  • 6

    火山砂防(砂防えん堤)の整備が噴火後の土石流被害を軽減することが実証された

✅今日からできる備え

  • 活火山周辺に居住・訪問する際は、噴火警戒レベルと火山ハザードマップを必ず確認する

  • 火砕流発生時は絶対に映像撮影等のために危険区域に近づかない

  • 長期避難に備えて、重要書類(権利証・通帳・保険証)のコピーを非常袋に入れておく

  • 農業従事者は噴火による長期避難を想定した農業共済・保険への加入を検討する

  • 火山灰による呼吸器障害を防ぐためN95マスク・ゴーグルを備蓄する

  • 避難場所・避難ルートは火砕流・土石流の流下方向を考慮して決める

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出典・参考資料