平成30年記録的猛暑(2018年夏)
Record-Breaking Heatwave in Japan 2018
💰 経済的損失: 農業被害・労働損失を含め数千億円規模
概要
2018年夏、日本では観測史上最悪級の記録的猛暑が続いた。7月23日には埼玉県熊谷市で国内観測史上最高となる41.1℃を記録。同夏の熱中症死者数は1,581人に達し、全国で5万4千人以上が救急搬送された。平成30年7月豪雨(西日本豪雨)の直後から猛暑が始まり、被災地での熱中症リスクも深刻な問題となった。気候変動との関連が強く指摘された年となった。
被害の状況
死者・行方不明
1,581人
死者 1,581人
建物被害
農業用ビニールハウス等の施設被害
熱中症による死者は2018年夏(6月〜9月)で1,581人。このうち高齢者(65歳以上)が約80%を占めた。救急搬送された熱中症患者は全国で9万5,137人(5〜9月)に上った。農業では果樹・野菜の高温障害が多発し、米の品質低下(白濁粒増加)が問題に。屋外労働・建設業での熱中症死亡事故も多発し、労働安全衛生上の対策強化が急務となった。
ライフライン被害
電力需要が急増し、節電要請が発令された。一部地域で変電所トラブルによる停電が発生した。高齢者宅・独居老人のエアコン不使用・フル稼働による故障が問題となった。
原因・背景
2018年7月は太平洋高気圧とチベット高気圧が重なり、上空の偏西風が大きく蛇行したことで日本列島全体が「ヒートドーム」状態に閉じ込められた。加えて梅雨明けが例年より早く、7月上旬から猛烈な日射と高温が続いた。西日本豪雨(7月6〜8日)による浸水・土砂被害の復旧作業が進む中での熱波であり、被災者・ボランティアの熱中症リスクが社会問題となった。気象庁はこの夏を「一つの災害と呼ぶべき記録的な猛暑」と異例の表現で評価した。
当時の社会状況
安倍政権下で「災害と認定」すべき猛暑として政府が認識し、熱中症予防の緊急対策が講じられた。「ためらわずにエアコンをつけてください」という呼びかけが環境省・消防庁から発せられた。高齢者の「節電意識」や「エアコン使用への抵抗感」が熱中症死亡に関係しているとして、エアコン普及促進・高齢者見守り活動が強化された。気候変動対策の観点から、将来の猛暑激甚化を警告する研究も多数発表された。
📖この災害が残した教訓
- 1
猛暑・熱波は「自然災害」として位置づけ、行政・社会が組織的に対応する必要がある
- 2
高齢者のエアコン忌避・節電意識が熱中症死亡の大きな要因であり、早期の働きかけが重要
- 3
災害ボランティア・復旧作業従事者への熱中症予防対策が不可欠(特に被災地での猛暑時)
- 4
気候変動により猛暑の頻度・強度は今後も増大することを前提に長期的対策を進める必要性
- 5
屋外労働者の熱中症リスク管理を事業者が積極的に実施する義務の徹底
- 6
WBGT(暑さ指数)による危険度評価の普及と行動基準の明確化が必要
✅今日からできる備え
室温が28℃を超えたら我慢せずエアコンをつける(特に夜間・就寝時も使用する)
こまめな水分補給(1日1.5L以上)と塩分補給を意識的に行う
一人暮らしの高齢者宅への毎日の声かけ・安否確認を近隣・地域で行う
夏の猛暑日は屋外活動を控え、やむを得ない場合は日陰・クーリングシェルターを活用する
エアコンの夏前点検・フィルター清掃を行い、故障に備えて扇風機・冷却グッズを用意する
熱中症の初期症状(めまい・大量発汗・吐き気)を知り、疑ったら迷わず休息・冷却・受診する
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出典・参考資料
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